2021年4月30日金曜日

2021.04.30 コクヨの PERPANEP ブランドの Preppy を購入

● コクヨは最近(いや,以前からそうなのだろうが)色々と動いている。その1つが PERPANEP(ペルパネプ)というブランドの展開。
 「PAPER と PEN を組み合わせたアナグラムでできています。紙(PAPER)とペン(PEN)のコンビネーションを考え,デザインした文具シリーズです」ということなのだが。


● 福田屋宇都宮店の2階にある LoFt の入口近くの目立つところに,その PERPANEP フェアが設置されていた。ツルツル,サラサラ,ザラザラの3種のノートと,それぞれに合うペン3種を提案。
 コクヨの推奨は,ツルツルには
極細サインペン,サラサラにはゲルインクボールペン,ザラザラには万年筆。
 ただし,PERPANEP ペンの万年筆はプラチナの Preppy で,ゲルインクボールペンはゼブラの SARASA だ。極細サインペンのファインライターのみコクヨの製品。


● Preppy を買ってみた。プラチナが売っている Preppy は300円だが,これは400円。
 Preppy の弱点はオール樹脂ゆえに,嵌合を繰り返すうちにキャップに縦のヒビ割れが起きることと,キャップ内の突起がすり減って嵌合しなくなることだ。ペン先やペン芯は数年(10年に近い数年)の使用に耐えるはずだが,キャップと軸がもたない。
 そのあたりがコクヨ版では改善されているのかいないのか,とくと検分つかまつろうと存ずる。


● PERPANEP の特徴のひとつは色だ。白。今,色が来てるんだろうかね。三菱鉛筆の uni-ball one もゼブラの SARASA R も白だ。ペン軸の色が筆線の色の邪魔をしないように,ということだろうか。
 おそらく,ユーザーとしては女性を想定しているはずだと思う。白っていうのはパステルカラーの1つなんだろうか。違うよねぇ。
 たとえば,LoFt にこんな手帳もあって,なかなか面白そうなんだけど,これも基調は白なんだよね。


(追記)

 LoFtでもうひとつ,SARASA R のグリーンブラックも買ってみた。ビンテージカラーの0.5mmに対して,こちらは0.4mm。0.5mmは現在,鋭意使用中。
 ゲルインクは色が多くなって,通常筆記に使える色も,大昔は黒か青しかなかったが,ブルーブラック,ブラウンブラックと出て,現在はグリーンブラックが登場した。ひたすら文字でメモを録る,ノートを録るのに,グリーンブラックはかなりいいなと思ってますよ。
 他に,レッドブラック,カシスブラック,ボルドーブラックと,◯◯ブラックが出ているけれども,さすがに通常筆記には向かないような気がする。


(追記 2022.02.27)

 ボルドーブラックは SARASA にはない。三菱鉛筆のユニボールワンにある。SARASA にあるのはブラック成分のないボルドーパープル。
 どちらも通常筆記に向かないどころか,ガチ向く。実際に使って確かめた。
 雑な予想で「向かないような気がする」などとトンチンカンなことを言ってしまいました。申しわけありません。

2021年4月29日木曜日

2021.04.29 鉛筆迷走-トンボ鉛筆の8900を買っちまった

● トナリエ宇都宮4階のダイソー。鉛筆売場を見ると,2Bが標準になっていることが歴然。HBの時代は終わったのか。
 どういうわけなんだろうと思って,帰宅後,HBの鉛筆を使ってみると,たしかに墨芯の線が薄いなと感じるし,書き味も硬いと感じる。これをずっと使い続けると腱鞘炎になりやすいかもねぇ。

● 昔はマークシート方式の各種試験でもHBと指定されていた。しかし,機械で読み取るのも2Bくらいの濃さがあった方がいいのじゃないか。
 で,今は2Bが推奨されているんだろうか。それゆえ2Bが標準になったと。機械に合わせて人間界の標準が変わったと。

● ググってみた。そういうことではないようだ。
 三菱鉛筆の広報担当・神崎由依子さんは「入学時に2Bの鉛筆を購入し,そのまま高学年になってからも使い続ける人が増えているのではないでしょうか」と話します。
 トンボ鉛筆の広報担当者はこう話します。「鉛筆の出荷量が減った背景には,銀行や役所,オフィスなどで使う機会が減ったことがあります。つまり,相対的に教育現場が中心となってきたために,HBから2Bへ移行しているのです。これからも鉛筆が『子どもたちが最初に触れる筆記用具』でありつづけるために,使う側のニーズに合わせた良質な鉛筆を作り続けていきたいと思います」
 たしかに,ぼくらが小学生の頃から「書き方鉛筆」というのはあった。芯もBか2Bだったのではなかったか。「書き方鉛筆」を使うのは低学年で,だんだんHBに移行してきたのかもしれない。
 ただ,ぼくが今,鉛筆を使うとしたらやっぱり2Bにするね。以前,シャープペンを使っていたときも芯はHBではなかった。仮にオフィスで鉛筆が使われるようになったとしても,選ばれるのはHBじゃないような気がするんだけどね。

● 以下,使わないなと確認したはずの鉛筆を懲りずに買ったという話。トナリエ8階のヨドバシ文具売場に移って,トンボの8900(2B)を買ってしまったんですよ。トンボ鉛筆8900番70周年限定セットをゲットして,“使わない” がブレてしまったか。
 これだけボールペンが進化していて,万年筆も安価で完全な実用性を備えたものが出ているなかで,鉛筆を選択するのはそれなりの理由があってのことだと思う。「描く」の場合は鉛筆でなければならない理由があるのかもしれないが,「書く」にそれがあるとは思われない。

● 夜になると鉛筆の字は見えにくくなる。蛍光灯では光が反射して見づらくなる。
 2BよりHBが,つまり硬い芯の方が,いっそうそうなるようだ。これも鉛筆の弱点になるかな。

● 下敷きが必要になるところも鉛筆を使うことのデメリットのひとつだ。両面使用の場合は下敷きを使わないと,前ページに書いたものが前々ページに転写されてしまう。
 それを避けようとすれば(完全には避けられないのだが),Hや2Hのような硬くて薄い芯を使わなければならない。黒々とした線が好きだという場合は,いかんともしがたい。

● 実際に鉛筆で何ごとかをノートに書いていくと,数行でやっぱり無理だなと思うことになる。鉛筆を使う局面があるとしてもここではない別のどこかだな,と。
 そのどこかが自分に必要なものかどうか。必要ならいずれ遭遇するだろうし,不要なら出逢わないだろう。たぶん不要だから出逢わない。
 が,いつでも鉛筆で書ける用意だけはしておこうと思う。現時点ではそこが自分の実態と欲望(?)との妥協点。

● にもかかわらず,鉛筆で書いてみたくなるのはいかなる心理作用によるものか。
 たとえば上手に配置されたタイプライターの写真を見て,パソコンではなくてタイプライターのキーボードを叩いて文章を書いてみたいなと考えるのと同じか。要するに,ノスタルジック願望というか,昔の遊びで遊びたいということかなぁ。
 それとも,他に何か鉛筆の持つ誘引力があるんだろうか。木や墨芯の匂いといった情緒的なものではない何か。

● 子供の頃,正式な文書には鉛筆を使ってはいけないのだと聞いた。手紙やハガキも鉛筆で書くのは失礼になるのだそうだ。
 それで,子供の頃は早く鉛筆を卒業して,正式な文書とやらにも使える万年筆を自分も使ってみたいと思っていた。中学校の入学祝いが万年筆だったのも(今はそういう習慣はないのかもしれないが),君も大人の仲間入りだよという意を込めたものだったのかもしれない。13歳の少年の何かをくすぐるものがあった。
 それが,この歳になって,早く離れたかった鉛筆を使いたくなるのは,ほんと,どういう心的機序によるものか。

● 鉛筆を使うのであれば,どういう用途に使うのであれ,鉛筆は8900で充分。ヨドバシだとダースで374円と他より安いので,とりあえず買ってみたわけだけどねぇ。
 ちなみに,8900は MADE IN VIETNAM なんですね。ベトナム製なら信用できる。根拠はないんだけど,ベトナムのモノ作りなら安心だと思う。

● ダイソーで買った鉛筆削りがどうもなと思ったので,クルクル回して削るタイプの鉛筆削りを買った。でも,ダイソーのと同じ感じ。
 削れているのになおハンドルを回していると思う。削れたよというサインが鉛筆削りから出てこない。安物はダメかなぁ。手頃なのを持ってたんだけど,もう鉛筆を使うことはないと思って,捨ててしまったんだよな。大昔に。
 ヤフオクは送料が高すぎてダメ。Amazonで物色中。

● でも,今日買った鉛筆も結局は使わないんだよ。なのに,なぜ鉛筆削りを買う? 誰か俺を止めてくれ。


(2021.04.30 追記)

 宇都宮市福田屋2Fの無印良品で鉛筆削りを買った。大きい方。990円。
 昨日買ったトンボの8900を5本削った。OKだ。削りすぎることがない。やっとまともな鉛筆削りに出会えた。
 しかし,鉛筆は使わないのだ。ということは・・・・・・場所ふさぎだし邪魔だし,お金を払ってゴミを買っちゃった? しかも,2日で2つも。

2021年4月28日水曜日

2021.04.28 トンボ鉛筆8900番70周年限定セットをゲット

● 先月からかもっと前からか,鉛筆を使ってみたいという気持ちが兆してきて,そうなるとしばしば抑えが効かなくなる。
 鉛筆だったら高いものではない。まぁいいかとなるせいもあるだろう。

● 鉛筆といえば三菱の9800かトンボの8900が子供の頃から親しんでいる鉛筆だ。8900が2年前に70周年を迎えて,トンボが70周年限定品を出したことを,今頃になって知った。
 限定品などというものは,基本,スルーするのだが,ここでもちょっと引っ掛かってしまった。8900を6本,缶のケースに入れただけのものなんだけど。

● 街の文具店ではもう見かけない。Amazonにはある。1,760円だった。70周年の限定品だからといって,8900を6本1,760円で買うやつがいるのか?
 てか,どうしようか,ポチろうか。

● なおもネットを見ていくと,通常価格(890円+税)で商っている通販サイトもあった(ぼくが見つけたのは「商いや山田」だが,他にもあるかもしれない)。ただし,送料が350円。しめて1,329円。
 ここでポチッと行っちゃいました。この鉛筆をしかし使うか。否,たぶん。

● というのも,ポチったのは19日のことなんですよ。9日にMONO100やHi-uniを買って,書き比べなんかもしてるんですよ。
 その結果,鉛筆はやはり使わないと再確認(再々確認?)してるんだよねぇ。

● ちなみに,トンボの8900はダースで480円ですからね。70周年限定セットのこれは,6本で890円なのね。
 しかも,限定とは言いながら13,500セットも出しているわけで,果たして限定と言えるんだろうかという疑問もあるわけね。でも,缶のペンケースが欲しかったんですよね。

● で,今日,届いていた現物を確認したんだけど。現物を手に取って,その瞬間に気がすんじゃいました。
 こういうものだったのねとわかったところで,憑きものが落ちたっていうかさ。

2021年4月18日日曜日

2021.04.18 レイメイ藤井の黒板を買った

● ちょっと時間の目測を誤ってしまって(しょっちゅうなんだけど),ぽっかり浮いた時間ができてしまった。ので,文具店を覗いて時間つぶしをすることにした。
 というわけで,宇都宮の東武百貨店5階の文具売場。ここで何かを買ったというのは,自分で記憶する限り1回しかない。モレスキン(ポケットサイズ)を500円で買ったことがある。

● 要するに,見るだけの人なのだ,ぼくは。通行人にすぎない。中高年のオッサンとあっては,山を賑わす枯れ木にもなっていないだろう。店にとっては迷惑なだけの客だ。
 それでは申しわけないといつも思っている。その申しわけなさを解消する方法は2つしかない。ともかく何かを買うのが第1の方法。文具店を覗くのを止めるのが第2の方法。

● 文具は実用品であると心得,文具を集めたり文具で遊んだりする趣味を持たない自分には,手持ちの文具で十二分に足りている。したがって第2の方法を採用するのが理に適っている。
 ところが,それがなかなかできない。つい,寄ってしまう。文具店の前を素通りするのができないタチだ。

● ならば何かを買わなくちゃ。タマにはね。
 なので,これは使わないなとわかっていても,申しわけなさゆえに購入したものも,それなりの数,ある。今回もそういう思いでいくつか買ってみた。

● まず,レイメイ藤井の卓上ブラックボードだ。2サイズあったので,どちらも買った。使うことがあるかとなると,たぶん,ない。前に買ったノート黒板も出番がないのだから。
 ホワイトボードで足りてしまう。ダイソーで買った両面ホワイトボードが絶大な力を発揮している。最も多い使い方は,You Tube でリュウジのバズレシピを見ながら,レシピのメモを取ることだ。ホワイトボードにレシピを写し取って,スマホのカメラで写真を撮ってスマホに保存しておき,それを見ながら料理を作る。
 次なる使い方は,システム手帳をリフィルを外して書くときの下敷き代わりだ。1枚の板がなかなか重宝するのだ。

● 買ったのはでも,安くなっていたからでもある。大きい方は税込み1,760円が330円に,小さい方は1,320円が220円になっていた。
 ボードマーカーが付属する。水性顔料インクのマーカーで,消すときには水拭きする。黒板用のチョークも使えるけれども,消すときは同じように水拭きせよ,と書いてある。アルコール系油性インクのボードマーカー(乾拭きタイプ)は使用不可。

● 書いてすぐ消してまた書く,というのではなくて,ある程度長く掲示しておくのに便利なツールだろう。備忘録的に使うには向かないようだ。ボードマーカーも即時対応用の筆記具ではない。ま,チョークを使えばいいわけだが。
 使用のシチュエイションを選ぶ。が,そのシチュエイションに合えばかなり使い勝手がいいかもしれない。

● ガード型のルーペも安くなっていたので買ってしまった。ペンケースに入れておこうと思うけど,これこそ使わんでしょうなぁ。

● あと,SARASAのカシスブラックとユニボールワンのボルドーブラック。これだけでは200円にしかならないので,ちょっと買いづらい。で,15日は買わないで帰ったんだけど,今日は他にも買ったので,こいつも一緒に買った。
 が,使わんでしょうなぁ。通常筆記に使えるかという問いを立てれば,使えなくはないという答えになる。しかし,あえてこの色で書くこともあるまいよ,と。ボルドーブラックは黒紫という感じ。やはりこの色じゃなくても,ということになる。
 気になるので買ってみた。買ったところがゴールだった。そういうことね。よくあることだよね。

2021年4月15日木曜日

2021.04.15 SARASA R と uni-ball one

● 宇都宮の福田屋(竹林の方)に来た。3階の上野文具。SARASAに新しいシリーズが出ていた。とっくに出ていたのかもしれないけどね。
 SARASA R。uni-ball one に対抗して出してきたものでしょうね。軸の色も白を基調にしていて,これも uni-ball one を意識しているっぽい。

● 字幅は0.4mmと0.5mmがあるようだ。ただし,0.5mmは黒・赤・青の3色のみなのに対して,0.4mmは14色がある。要するに,SARASA R は0.4mmで展開しているってことね。
 その14色というのが,ブルーブラック,ブルーグレー,青,スカイブルー,グリーンブラック,フレッシュグリーン,オレンジ,レッドブラック,赤,ピンク,マゼンタ,バイオレット。
 何なの,もう,と言いたくなるような色の展開なんですね。このシリーズによってSARASAが展開する色はさらに増えた。全部でいくつになったんだろうか。

● uni-ball one がそうであるように(ノートくっきり決まる,が uni-ball one のキャッチコピー),SARASA R も主なターゲットは学習用。つまり,中高生。しかも,明らかに女子生徒が想定ユーザーだ。
 ロートル親父が何なのと思うのは当然だとしても,メーカーとすればそんなのは知ったこっちゃない。

● このシリーズにはグリーンブラックの0.4mmがある。ビンテージの0.5mmは現在使用中だが,0.4mmも買っておくか。
 ビンテージでもRでもリフィルには互換性があるだろうから,ビンテージにRの0.4mmリフィルを挿して使ってもいいな。

● 2階のLoFtに移動。ビンテージカラーには SARASA Grand なる高級版がありますね。そのいくつかが文具売場の入口付近に置かれている。値段が10倍になる(といっても千円)。
 ビンテージの他の色もいくつか持っているんだけど,カシスブラックは持っていない。ちょっと惹かれたよ。
 レッドブラックは持っているんだけど,一度も使ったことがない。カシスブラックも同じことになる公算が高い。けど,惹かれる色だね。
 そのカシスブラックは SARASA Grand にするかと思ったんだけど,百円の方でいいなと思い直す。機能が同じなら高い方を選ぶ理由がないと考える貧乏性。

● ちなみに,uni-ball one は20色を展開する。気になるのはボルドーブラックなんだけど,SARASA のボルドーパープルは持っている。
 似たような色なのか違うのか。まぁ,違うんだろうけどさ。

2021.04.15 氏家のCan★DoとSeria

● 氏家の「BIG」には「Can★Do」も入っているので,時々,覗いてみる。10回に1回くらいの割で。
 Campusノートも置いてある。が,「BIG」の文具売場で買った方が20円くらい安くなる。モレスキンタイプのノートもある。B罫の中紙が50枚。安心の国内メーカー製造なのだが,そこにこだわらず,ダイスキンでよろしかろうと存ずる。

● ミニサイズの原稿用紙も前からあるけど,少ぉしソソられる。原稿用紙には怪しい魅力がある。
 けれども,では使うのかといえば使うはずがないこともわかっている。いかな100円とはいえ,無駄遣いはよろしくないと,買うことは控えている。

● 久しぶりに,氏家のベイシアにも行ってみましたよ。ベイシアにはSeriaができてたんでした。しかも,かなり広い。氏家にはCan★Do,Seria,ダイソーの3つともがあることになります。さすがは大都会です,氏家。
 やはりここでも,ベイシアの文具売場にあるものはベイシアで買った方が安いと思うんだけど,Seriaにしかないものも多いからね。

● Seriaといえば「B6フリーノート 368ページ」でありましょう。何でこれが100円で売れるのかという。
 以前からあった横罫に加えて,無地と5mm方眼も登場している。氏家ベイシアのSeriaには5mm方眼が3冊あった。
 惜しむらくはベタッと分厚く糊が付いていて,フラットに開かない(ただし,フラットに開くように改造する方法もネットには上がっている)。開くなら5(or10)年連用日記にするのだが,無印の「1日1ページノート」をその用途に充てている。
 実際のところ,さすがに5年間の連続使用に耐えるだけの堅牢性があるかどうかはわからない。

● ナカバヤシのA6方眼ノートがあった。これ,文具店でも見かけることはあまりない。

2021年4月11日日曜日

2021.04.11 錦糸町パルコ4階の無印良品

● 錦糸町パルコの4階に入っている無印良品。錦糸町駅南口を出てすぐ。4階の全フロアを使っているんですかね。北口にあるアルカキットにも無印が入っている。
 至近距離に2つもあって競合しないのかと素人は思ってしまうんだけど,どうなんですかねぇ。川崎も駅ビル(アトレ)とラゾーナの両方に無印があるんだけど。

● 無印でもぼくは文具売場しか見ないので,どこの店舗じゃなきゃというこだわりはない。文具はほとんどの店が同じ品揃えになっている。ペンにはどういうものがあり,ノートにはどういうものがあるか,だいたいは把握しているつもり。
 なら,行かなくてもいいんじゃないかという話になるわけだけども,新製品が出ているかもしれないからねぇ。そこに無印の店舗があればたいていは覗いている。

● で,今回,「ノート 6mm 横罫」を発見。中紙が100枚。ただし,A5とB6のみでA6はない。
 A6があれば,あるだけ買い占めたい。ぼく,A6派なんで。

● 無印には「開きやすいノート」という96枚のノートがあった。現在の「フラットに開くノート」がその後継なのだけども,こちらは80枚なのだ。ほぼ日手帳カバーに挟むのに「開きやすいノート」はピッタリなのだが,「フラットに開くノート」だとスカスカになる。
 「ノート 6mm 横罫」のA6があれば,ほぼ日手帳カバーに挟んでガシガシ使えると思う。

● ノートはB罫が最も使いやすいという意見。方眼や無地ではなく,B罫がいい。単純に6mm幅で横罫が入っているノート。
 単純に罫線が入っているだけなのがいい。日付欄とかタイトル行とか不要。

● B5ノートの数冊パックがドッサリと。新学期対応でしょ。もう新学期は始まっているから,売れ残っちゃったかなぁ。
 売れ残りは出てもいいから,品切れを作るな,が至上命題なんでしょうなぁ。

● ところで。今の良品計画はウィグル綿の問題を抱えていて,どうも現在の経営陣では解決できそうにない。
 このままウィグル人虐殺の片棒を担ぎ続けては,アメリカから輸入禁止とドル決済拒否を喰らうかもしれない。欧米の優良顧客をそっくり失う。国内でも無印製品のユーザーであることを恥ずかしく思う人が,一挙に噴出する可能性がある。つまり,自社製品のユーザーにも恥をかかせることになる。今のままならそうなる。
 自社利益の極大化しか見ない企業の哀れだ。というより,方向転換をする決断力を発揮できない経営の弱さの哀れだ。良品計画の中に救世主はいるのかね。

● この店舗は MUJI BOOKS も充実している。無印自身を扱った書籍はあらかたここで揃うだろう。
 ぼくも何冊かを読んでいるが,商品開発力やできあがった商品の訴求力についてはすでに定評がある。実績もありすぎるほどにある。それだけに,経営のお粗末さが際立ってしまう。

2021年4月9日金曜日

2021.04.09 鉛筆で贅沢気分を味わった

● Instagramで「鉛筆」で検索するとこうなる。膨大な時間をかけて遊んでいるよね。遊びをせんとや生まれけむ,戯れせんとや生まれけむ。
 絵心のある人が羨ましい。紙と鉛筆があれば,一生退屈しないですみそうだ。

● で,絵心は全然ないんだけど,買っちゃいましたよ,鉛筆。福田屋インターパーク店の2階に入っている上野文具で。
 トンボのmono100(150円+税),三菱鉛筆のハイユニ(150円+税),ステッドラーのマルスルモグラフ(ジャンボサイズじゃない方 160円+税)の3本。いずれも2B。それと,鉛筆のグリップとキャップがセットになったやつも。

● 文具でこんな贅沢をするのは初めてじゃないかな。正確にいうと,これほどの贅沢感を味わうのが初めて。
 モンブランやシェーファーの万年筆を買ったときも,これほどの贅沢感はなかったから。

● 絵心がないので絵は描かない。普通に文字を書いていこうと思ったわけだ。今はエトランジェ ディ コスタリカ の re-Collection Pocket にSARASAのグリーンブラックでしょうもないことを書きつらねているのだが,SARASAのところに鉛筆を代入してみようというわけだ。
 鉛筆って長く書き続けるには軸が細すぎるので,グリップも一緒に買った。鉛筆を使っていくぞという決意の表れと思っていただきたい。

● まず,MONO100で書いてみた。滑らかだ。それはわかる。が,トンボの8900や三菱鉛筆の9800との違いがクッキリとあるかといえば,クッキリとまであるとはとは思えない。
 絵を描くと歴然とするのかもしれないが,文字を書いている分にはさほど・・・・・・。

● ここで,前に買っておいた北星の4Bを使ってみたのだが,やはりMONO100との違いは分明じゃない。芯の硬さ(柔らかさ)の違いはもちろんある。
 北星はダイソーで買ったやつで,3本で100円だったものだ。う~む,MONO100とぼくの関係は真珠と豚のそれに比すべきものか。

● 次にステッドラー。よく言われるように,同じ2Bでも国産鉛筆より硬い。しかし,書いていてMONO100との違いを何か感じるかと言われると,特には感じない。
 軸の太さも違う。国産鉛筆より細い。一緒に買ったグリップがステッドラーにはユルユルだ。つまり,使えない。

● 最後にハイユニ。やはり滑らかな書き心地なのだが,他との違いはわからない。目隠ししてどれかを渡されて,試し書きをして,今のはMONO100だったかハイユニだったかと訊かれても,答えられるわけがない。
 それどころか,9800でも違いを当てられるかどうか。手元にある9800はHBなので,硬さの違いはハッキリわかるんだけども,2Bの9800だったらどうだろうかなぁ。

● トンボの8900もあらためて試してみた。MONO100との違いはあるといえばある。滑らかさがやはり違う。筆線の濃さとか均一性とかに関しては,視認できない。筆線を擦ったときのカスレがどうなのかはあえて試していない。
 わずかな滑らかさの向上を求めて,1mm,2mmと歩みを進めたのがMONO100のように思える。

● ついでにプラチナのプレスマンも試してみた。やはりシャープペンの方が便利だなと思った。芯の太さがずっと同じというのは面倒がなくていい。

● 明治神宮ミュージアムに展示されている,明治天皇が使っていた鉛筆を思いだしている。MONO100やハイユニは当然として,8900や9800でも明治天皇の鉛筆より高品質なのではないか。
 明治大帝よりいい鉛筆を使っていながら,これはどうなんだろうとか,こっちがいいかなとか言っているわけだ。

● 要するに,通常筆記なら三菱鉛筆の9800かトンボの8900で充分というのが結論。ぼくの指先の感度が鈍すぎるのかもしれないけれど。
 もし鉛筆を使っていくのなら,鉛筆削りも問題だ。北星の鉛筆と一緒にダイソーで買ったものだけども,本格的に鉛筆を使うのなら,もっとちゃんとした鉛筆削りが欲しい。

● 鉛筆で書いた筆線と万年筆のブルーブラックのラインとどちらがキレイか。ぼくは万年筆の線に惹かれる。
 消しゴムで消すということさえしなければ,保存性は鉛筆の方がいいのかもしれない。水に濡れても線が崩れないのは鉛筆の方だ。が,自分が書いたものが自分の死後まで残ってくれる必要はないので,保存性を考える意味はない。

● どうしようかな。しばらくこのまま鉛筆を使ってみるか。いや,どうも無理っぽいな。
 しっかりした鉛筆削りを買ったところで,万年筆に戻ってしまうだろう。というわけで,一時の感興に負けて,また無駄遣いをしてしまったようだ。

● 鉛筆を使っている人は,なぜ鉛筆を使っているんだろうか。削る手間がかかるから,だったりする?
 何本も削っておいて,次々に取り替えながら書いていく。全部使ったら,まとめて削ってまた使う。それがある種の儀式性を生んで,メリハリになるんだろうか。
 おそらく,鉛筆に向いたフィールドがあるのだろうな。それはB罫やC罫の小型ノートではなく,もっと広くてユッタリしたものかもしれない。

2021年4月8日木曜日

2021.04.08 Bun2 4月号

● 1日に銀座 伊東屋でもらってきた。特集は「春一番,アイデア文具で気分一新!」。けど,妙なアイデアが載ってるからかえって使いづらいとか,すぐに飽きてしまうということもありそうだ。
 ま,今月号はほぼ広告。っていうか,毎号そうで,これはフリーペーパーだからね。

● さらに大事なこと。下手な解説記事って要らないの。カタログ的な写真と効能書きがあればそれでいいってことが多いの。
 だって,文具好きが読むんだから。予備知識はあるんだから。

● この特集記事を見ていくと,ペン立てにもなるペンケースが脚光を浴びている。前からある製品分野ではあるんだけど,コロナが関係ある? ないよね。
 アイデア文具なる範疇で学研ステイフルが気を吐いている感じなんだけど,これは偶然ですか。

● けど,圧倒的に気を引くのは,プラスの「ハシレ! エンピツケズリ!」でしょうね。自動車の形をした鉛筆削り。タイヤを回すと鉛筆が削れるという。
 これは男の子が欲しがるでしょうよ。値段が3,300円というのがちょっとってところはあるけどね。

● OKB選抜総選挙結果発表も。ボールペンの人気投票。
 ジェットストリームを有する三菱鉛筆が絶対王者ですかね。ブレンとサラサを持つゼブラが追い,フリクションのパイロットが続く展開。ちょっと離れて,ぺんてる。
 自分が使っているのも同じだ。ぼくはゲルインク派なので,シグノ,サラサ,ハイテックC,ユニボールワンを手に取ることが多いんだけど,ジェットストリームとビクーニャもけっこうな数,持っている。
 フリクションの売行きは落ち着いてしまったんだろうか。ぼくは消せるというところにあまり惹かれなくて,じつは使ったことがないんだけど。

● 広告で惹かれたのは,コクヨの「さぁ,オフィスを持ち出そう」。新ブランド「THIRD FIELD」誕生,と言うんだけど,要するにビジネスバッグを売るということのようなんだが。
 「働き方改革やコロナ禍により,オフィス以外の場所で仕事をする機会が増えてきた昨今。場所に囚われない新しい働き方をサポートしてくれるツールを求めているビジネスパーソンは多いのではないだろうか」って,そうなのか。
 オフィスから自宅へ,という単純な変化じゃないってこと? 先のペン立てにもなるペンケースにも通じる動きだろうか。

● ぼくは単純にそうだと考えたので,個人が使うPCもノートからデスクトップに移るのじゃないかと思っていた。自宅で仕事をするんだったらデスクトップの方が使いやすいから。
 たしかに,仕事とはいえずっと自宅に籠もるのでは気が滅入るね。でも,それには慣れないとしょうがないような気もするなぁ。仕事の合間の気晴らしでちょこっと外出するのはありだとしてもさ。

2021年4月6日火曜日

2021.04.06 上野駅構内のANGERS

● 上野公園にいる。そろそろ帰ろうかと思うのだが,上野にいるんだから上野駅構内のANGERSに寄っていきたい。たぶん,何も買わない通行人で終わるんだけど。
 上野駅構内のこの店も10年になるらしい。そんなになるのか。東日本大震災があった年にオープンした。それから去年のコロナまで,日本全体があまりいい10年間ではなかったかもしれない。その10年間を生き抜いてきた。

● 澤野工房のジャズCDも取り扱っている。澤野工房ってジャズファンなら知らない人はいないジャズ・レーベルでもあるらしいのだが,ぼくは今の今まで知らなかった。
 プレーヤーとスピーカもあるんだけど,売物なんだろうか。ANGERSの正式名称は ANGERS bureau ecute上野店だ。「書斎をテーマにしたステーショナリーや書籍」,雑貨を扱う。この音楽再生プレーヤーも書斎に置くのにちょうど良かろうと思われる。

● で,仮にこのプレーヤーとスピーカを買って自分の部屋に設置したとする。それだけですむことはないだろう。部屋にあるその他のモノもすべて変えたくなる。
 一点豪華主義とよく言われるけれど,一点だけ豪華にしてあとはそのままですむことはあまりないのじゃないか。その一点を変えたことによって,全体のバランスが崩れてしまうからだ。

● ここにあるプレーヤーとスピーカは特に高価なものではないと思う。が,個人の書斎に置いたときの落ち着きは良さそうだ。その落ち着きをちゃんと落ち着かせるためには,やはり追加投資が必要になるだろう。
 しかし,まぁ,このプレーヤーとスピーカは売り物ではないと思うので(たぶん),あまり考え込む必要はない。

● 文具ではBLACKWINGの鉛筆が気になる。前回来たときもそうだった。鉛筆1本に400円。気になるんだったら試してみればいいだけの話ではあるんだけどね。
 ちなみに,BLACKWINGの取扱店はわりと多い感じね。オンラインストアもあるし。

● オンラインストアといえばANGERSにもオンラインストアがあって,ANGERSで扱っている商品をネットで買うこともできる。
 でも,ANGERSの場合は,ディスプレイじたいが売り物という感じがあるので,店に出向いて展示の仕方を味わったうえで,その中の単品をいくつか買って帰るというのが王道ではあるんでしょう。

● そのディスプレイも,当然,定期的に変えている。ガラッと変えてしまうことはしないけれども,けっこう大きく変える。
 満寿屋の原稿用紙が目立つところにあって。原稿用紙に字を書いてみたいという気持ちになるんですけど。原稿用紙というと小中学校の読書感想文と作文の嫌な記憶に結びつくのではあるけれど,マス目に1文字ずつ書いていく感覚を何十年かぶりに味わってみたいかな,と。

● 普通のノート,レポート用紙,便箋など字を書くための紙製品の中で,一番需要が落ちているのが原稿用紙ではないか。プロの作家の多くもパソコンで原稿を書くようになった。パソコンに最も侵食されたのがこの分野だ。
 子供たちが原稿用紙を使う経験は今でもあるんだろうか。小学校でもパソコンが導入されるらしいが,夏休みの宿題の読書感想文もパソコンで書いて提出することになるんだろうか。

● エルバンの万年筆インク。たくさんの色のインクができて,インク沼という言葉も定着した。国内でも従来のインクメーカーに限らず,いろんなところがいろんな色にいろんな名称を付けて売りだしている。
 流行といっても小さな流行だけれども,いつまで続くのか。さほどに長くは続かないという前提で,乗り遅れるなというわけなのだろうか。

● フランスのエルバンがこうした製品を出しているくらいなのだから,欧州でもインク沼現象が起きているのだと思うのだが,この流行は世界同時多発だったんだろうか。それとも,日本が発信地で欧米に拡散したんだろうか。
 ところで,エルバンは「エグザコンタ・クレールフォンテーヌ」グループ(紙製品総合グループ企業)の経営傘下に
入っているんですね。クオバディスやロディアもそうだ。

● 少なくとも日本では,クオバディスもロディアも実態以上の評価を受けているような気がする。日本の消費者はフランスやイタリアの文具メーカーには大甘に甘い。
 どういうわけだろう。自分が作ったフランスとはこういうものというイメージに,自分が呑まれてしまっているんだろうか。

2021年4月5日月曜日

2021.04.05 日本橋丸善

● 銀座線で日本橋に。ここで東西線に乗り換えればいいんだけど,急ぐ理由はないから,久しぶりに日本橋の地上に出てみた。
 雨が降っていたので,濡れないように丸善に逃げ込んだ。高島屋でも良かったんだけど,やっぱり丸善に。

● 日本橋であり丸善であり,となると,ここはやはり聖地ということになる。丸の内の方が大規模だし,本店でもあるのだが,こちらはこちらで存在感がある。建物の佇まいもそう思わせる理由のひとつだろう。
 丸善は書籍と文具をメインにそれ以外(たとえば眼鏡)も扱うという業態なんだけれども,丸善で書籍を見ることはほぼなくて,もっぱら文具に行く。

● 革職人展というのをやっている。バッグやペンケースなどの展示即売会。ぼくは遠巻きに眺めるだけだね。近づいていって職人さんと話すことができないんでさ。
 なぜできないかといえば,革製品にあまり興味がないからだということになってしまう。興味もなく買う気もない人に近づかれても迷惑なだけだろう。

● と思って,自分が使っている革製品を数えてみた。財布,名刺入れ(もう使うことはない),キーホルダー,トートバッグくらいのものか。システム手帳のバインダーもそうだったか。
 ベルトや時計のバンドは? ここ20年ほどベルトを締めたことがない。時計も同じ。財布も名刺入れもキーホルダーもトートバッグも,奥さんが買ってきたものを使っているだけのことだ。

● 革って高級素材の代名詞的存在だけれども,あまり思い入れもないかな。革の質感とか肌触りとか,そういうものに対する感性が鈍いのかもしれないんだが。
 実用性を優先するのであれば,バッグ類はナイロン製をもって最上とする。装うための手段だというなら,持ち物で自分に付加価値を付けようとするのはそもそもが下品である,と言っておけばいいだろう。場に合わせなければそこにいる人を不快にするという人がいれば,それなら装う以前にしなければならないことがあなたにはあるはずだ,と言ってやればいいだろう。
 といって,革に恨みがあるわけではない。革に対する感覚の鋭い人が革製品を愛用するのはすこぶる自然なことだ。

● システム手帳の棚では,やはりフランクリン・プランナーの充実ぶりが目立つ。フランクリン・プランナーの直営店がここからほど近い八重洲地下街にあるのだが,あまりお客は入っていない。
 フランクリン・プランナーの理念に共感してうちでも売りたいということではないと思うのだ。売ったときの利幅が大きい,あるいはキックバックがある,ということなのだろう。
 メーカーとすれば丸善に置いてもらうこと自体に価値がある。販売店とすれば売れ筋である能率協会のBindexやレイメイ藤井のDavinci,デザインフィルのPLOTTERは揃えておかなければならないとして,それ以外は自店の特徴やイメージに合わせた品揃えにしたい。
 デキる系,意識高い系が使っている感のある(実際にはどうだかわからないが)フランクリン・プランナーを揃えておくのは,店側の思惑にも合致するのだろう。

● 3Mのこんな製品もあった。これってポップアップで付箋を取り出せるようにしたケースで,そのケース自体をノートやパソコンに貼り付けておけるというもの。それだけのもの。
 間違ったってこの写真の女性のような使い方をするはずがないでしょ。もしこんな使い方をしている人がいたら,吹いちゃうでしょ。
 けれども,丸善の売場でこれを見ると,カッコいいと思ってしまうんだよね。こういうバリバリ人間ってカッコいい,って。
 そのイメージに自分も近づこうとしちゃう。危ない,危ない。

● ここにいたのは13時過ぎなんだけど,近くで働いているとおぼしきOLさんがやってきて商品を物色している。そういう人を何度か見かけた。
 仕事で急に必要になって買いに来たのだろうと思うんだけど,そんなに急いでいるふうでもない。ゆっくりしているというのではないけれど,悠々とはしている。それでよろしいのですよね。

2021年4月4日日曜日

2021.04.04 ラゾーナ川崎の丸善で

● もう何度も来てるんですけどね。また来ちゃいましたよ。同じラゾーナにあるLoFtに比べると,客密度は薄いのだけれど,レジに行列ができている。来店者の購買率が高いんですかねぇ。

● 丸善といえば舶来ものの高級品を売るところというイメージがまだある。ので,意識して高級品の棚を見て回る。万年筆とシステム手帳になるんですけど。
 万年筆は消耗品というよりは備品。それゆえ,高級という観念が入り込む余地ができる。

● さりながら,万年筆っていうのは安いものでも長く保つ。ぼくが使っているプラチナの Plaisir は千円万年筆だけれども,10年はどうか知らないけれども,5年は保つだろう。
 実際,ぼくの Plaisir も4年を過ぎて5年目に入っている。その程度は余裕で保ってくれるのだ。ひょっとしたら10年保ってしまうかもしれない。
 その間,カートリッジインクを使い続けるので,メーカーはカートリッジインクで儲ければいいし,以前からそういうビジネスモデルになっているはずだ。万年筆は赤字でも広く撒いて,消耗品であるカートリッジインクなり瓶のインクをたくさん売って儲ける。

● ともあれ,そういうわけなので,万年筆はそう何度も買うものではないと思っているのだが,世の中にはコレクターという種族が存在する。じつは彼らがメーカーを支えているのではないかと思うくらいなのだが,下手すると二桁の万年筆を所有して,しかもそれらを使い分けているという,信じがたいテクニシャンもいる。
 万年筆に人生を明け渡しているのじゃないかとも思うのだけども,楽しみとはすべからくそういうものだ。

● システム手帳だとフランクリン・プランナーの充実ぶりが目につく。最近は特に。フランクリン・プランナーがどういうものかは,『人生は手帳で変わる』というタイトルのガイドブックを読んでもいるので,だいたい承知している(つもり)が,実際に使ってみようと思ったことはない。
 なぜというに,あまりに窮屈で息苦しさを感じたからだ。ここまでカチッと作られたフォーマットに自分の生活を合わせるというやり方でいいのか,と思ったからだ。自分の生活は生活をどう設計すべきかを考えるためにある,それだけのためにある,となってしまいそうだと思った。
 しかし,この状況を見る限りは,買う人が多いのだろう。ぼくは食わず嫌いだったのか。でもこの歳になって,しかも仕事を離れているんだから,今さらフランクリン・プランナーはあり得ない。

● 測量野帳の使用例入りの “みほん” がある。これも最近は普通になった。測量野帳の場合は,それが「LEVEL」 「TRANSIT」「SKETCH」のそれぞれに用意されている。
 それを丸善が独自に考案したのなら大したものだと思うんだけど,メーカーが作っているんだろうね。あるいは,こういうものを主に手がけるところがあるんだろうか。
 ぼくはひたすら文字を書くだけだから,野帳はLEVELBOOKを使う。左ページの縦線は無視して,普通の横罫ノートとして使っている。味も素っ気もない使い方だ。

● NOLTYのハードカバーノートを手に取って考えた。自分がこのノートを使うことがあるだろうか。A5サイズだし,3千円もする。
 ま,ないと思うんだけども,ノートやペンは高いといっても知れている。だからあってもかまわないのだけど,そこが貧乏性の為せるところだ。今だって,エトランジェ ディ コスタリカ の re-Collection Pocket からダイスキンに戻りたいと思っているくらいだから。

● ダイゴーのジェットエースのような超小型のノートを胸ポケットに入れて,さりげなくメモを取りながら仕事をしている現場の人がもしいれば,一も二もなく尊敬してしまう。
 いつでもメモを録れる状態に自分を置いているっていうのは,言うなら,中段に構えて隙がないというふうに見える。

● もちろんジェットエースじゃなくたっていいわけだ。ロディアのNo.11でもいいわけだ。何だっていいのだ。
 じつはぼくもロディアNo.11をカバー付きで持っている。携帯用のボールペンもある。だから,いつでもメモの態勢を取ろうと思えば,今からだって取れるのだ。
 しかし,取ろうとしない。この一点において,ぼくはぼくを尊敬できない。 

2021年4月2日金曜日

2021.04.02 銀座 LoFt

● 銀座LoFtを覗いてみた。つい,フラフラと。これも目の保養のためだね。
 まずは,モレスキンの春爛漫の広告に目を惹かれた。モレスキンってこういうところは上手いなぁと思う。文具界のサントリー。
 声を解き放ちましょう,っていうのも刺さるコピーだ。決して斬新ではないんだけどさ。ただし,解き放つ先はモレスキンじゃなくてもいいわけね。

● モレスキンのサイトには “法人専用公式サイト” がある。MOLESKINE CUSTOM EDITIONS。つまり,企業なり社団・財団なりにモレスキンをノベルティとして使ってもらおうというわけだ。モレスキンの表紙に何かを付け加えて,さ。
 で,そのサイトを見ると,エルミタージュ美術館や藝大アートプラザも採用しているようなんだよね。藝大の学生がモレスキンを使ってるなんて絶対ないと思うんだけど,そうでもないのかい? 自分たちが使っていないものを人に売るなと言いたいんだけどさ。

● ニトムズ 365デイズノートにも注目。B5,A5,B6,A6の4サイズ。縦に時刻数字が入っているので(A6は20時までなのが残念),1日1ページ手帳としても使えるし,その数字が邪魔にならないので,普通のノートとしても使える。
 ではおまえは使うのか,と問われれば,間に合ってるということになってしまうんだけどね。手帳はBindexでフィックスしてるし,ノートはダイスキンでいいんでさ。
 紙に文字しか書かないとそういうことになると思うんだよね。絵でもイラストでも図でも,文字以外のものを描くんだと,このあたりがだいぶ違ってくるのじゃないかな。

● システム手帳の売場。今更だけど,縦幅はバイブル,横幅はA5の正方形のやつが,レイメイ藤井はじめ,各社から出ている。ライフログに最適と謳っている。確かにね。
 女性が多く使っているのだろう。これを使っている人って,旅するように日常を生きてる人だよな,きっと。トラベラーズノートスピリットを体現してる人ですよ,たぶん。

● バインダーがシースルーなのが流行りなんだろうか。保存用のバインダーかと思ったら,質感もしっかりあって,なるほどと思った。この動きはメーカーが作ったものじゃないだろう。メーカーとすれば機敏に付いていきたいところだろう。というか,付いていっているわけだよね。
 あと,マイクロ5穴にも勢いがある。こちらも女性が牽引しているんでしょ。

● ルーティン的でないというか,こう使うべきだとされるところから外れた使い方ができるのは,男性より女性なのだろう。
 その外れることができるというところが,元気の良さやクリエイティブの表出でもあるだろう。外れるためにはパワーが要るし,拘泥しない自由な思考も必要だ。

2021年4月1日木曜日

2021.04.01 目の保養:銀座蔦屋書店~伊東屋~トラベラーズファクトリー

● 銀座に来たので,G-SIXの蔦屋書店の文具売場で目の保養をしていくことにした。ホントに目の保養になる。買う人がいるのかと思う万年筆がズラリと並んでいる。
 こういうものを使う人は,書き心地や実用性では選ばない人だよね。それを使っているときの自分の格好や佇まいと自分がいる場所の有り様をイメージしているんだろうかねぇ。

● プラチナの100万円万年筆「Century “THE PRIME”」のプラチナ仕様もまだある。売れたので次を見つけて仕入れたのではなく,いかな蔦屋書店であっても売れないで残っているのだろう(と思いたい)。
 こういうものは,お金持ちだから買う,貧乏だから買わない,というものではない。富貴は関係ない。つまらない理性に縛られていたのでは買えない。跳んじゃった人じゃないと。

● 蔦屋書店内のイベントスペース「GINZA ATRIUM」では「DAWN EXPOSITION 2021.04」を開催中。「京都芸術大学からデビューする気鋭アーティスト9名の企画展」と題して,京都芸術大学の修士を終えた人たちの作品を集めている。
 正直,ぼくには手も足も出ない。せめて手くらいは出ないかとジタバタするのも諦めている。

● 銀座のこの場所でこれだけのスペースのギャラリーを確保するのに,家賃はいくらかかるだろうか。という下世話なことをどうしても考えてしまう。
 その高価なスペースを大学院を終えたばかりの若手の作品を展示するのに提供するとは,蔦屋書店は太っ腹。販売もするのだが,値段はしれたものだろうしなぁ。

● 次は伊東屋。3階の高級筆記具のコーナー。目の保養だけね。実際に使うのは,百円のボールペンで充分だから。
 いや,ホントに充分で,これ以上何を望むのだという水準でしょうよ,日本メーカーの百円ボールペンは。ここまでのものをこんなに安く作っちゃって,自分で自分の首を締めてないか,と言いたくなるよね。

● モンブランの万年筆のほかにノートもあって,これがバカ高い。胸が悪くなるほど高い。今のモンブランってどうなんですか。おかしなことになってないんですか。
 昔,細身の万年筆を買って,見事にハズレを引いた。でも,その頃のモンブランはノートには手を出してなかったし,どこかにストイックさを感じさせた。

● 東京駅まで移動して,「グランスタ丸の内」のトラベラーズファクトリー。ここはコケ脅しの高価品とは別の意味での目の保養ですな。
 しかし,やはり目の保養にとどまるのだ。自分がトラベラーズノートを使っている図は浮かんで来ないのだ。

2021.04.01 日本文具資料館

● JR総武線の浅草橋駅から歩いて,柳橋の日本文具資料館にやってきた。多少は文具に興味があるというか,同年代の男どもの中では,ノートやペンを使っている方だろう(勉学に使っているのではないが)。
 ので,とつないでいいのかどうか,一度この資料館を見ておきたかった。

● 去年の1月25日に,浅草から日本橋まで隅田川を歩いたことがあった。そのときに,資料館の前を通っている
 再訪することがあるとは正直思わなかったので,入ってみるかと思ったものの,土日祝日は休館なのでそれも叶わなかった(この日は土曜日だった)。

● けれども,こうして再訪して,今度は入館が叶ったわけだ。これもぼくが清廉実直(?)に生きてきたからでありましょう。
 順路のスタート地点に金印(漢倭奴国王)のレプリカがある。ホントに小さな印だ。といっても,純金製だからね。そんなに大きくはできませんやね。
 当時の中国は華夷秩序を確立する代償に,こんなのを夷の小さなエリアの統治者に与えたわけか。

● 次は大昔の硯。中国から来ている。文人志向の強い人は親中国になりやすいのか,と思ったりしましたよ。文人を以て良しとする性向はまだまだこの国にはあるでしょ。文人というのは旧来型の教養を備えている人っていうかね。
 政治家にも文人政治家であることを求めたりする。最近では(といっても,だいぶ昔になるが)宮沢喜一首相がそのタイプだったかもしれない。だいたい政治家としては有能ではない場合が多い。
 書が達筆だったり,詩を作るのが巧みだったりするのと,彼の職能とは関係ないからね。旧来型教養の価値はだいぶ下がっていると思うんだけども,まだまだ下げなきゃねぇ。

● 昭和50年代の電卓も展示されている。これ,俺,使ってたよ,と。
 ペン修正液など現役で使われているのも展示されているんだけども,この資料館は多くの文具メーカーが集まって作った業界団体が運営しているわけだから,どれを展示するかに関しては各社のバランスも考えないといけないよね。

● あと,多いのはタイガー計算機。電卓の前に会社や役所で使われていたようなんだけども,答えを出す仕組みはぼくにはわからない。
 が,頭のいい人がいたんだよねぇ。手動で計算できる機械を作ったんだから。
 このタイガー計算機はヤフオクにもかなり出品されている。3千円くらいで落札されてたりする。

● 一度見て気がすんだ。ガラスケースに入っている実物よりもカタログ的な書物の方が,時間をかけて好きなだけ鑑賞するのに適している。
 美術館が典型的なんだけど,こういうところを見て歩くと,ズンズンズンと疲れが溜まってくる感じがするのはどういうわけのものだろう。