● 𝕏(Twitter)で “サンスター タンク” で検索すると,オートバイと歯磨き粉も表示される。たしかにあったよね。 タンクは昨年11月に発売されたのだったか。気にはなっていたのだけど,わりと精力的(?)に探してみたのは5月だったか。丸善や Loft では見かけない。
自治医大駅前の “うさぎや” にあるのを見つけて,こんなところにあったのかとめでたく遭遇できたんだけど,現金を持ってなくて買えなかった。なかなか鬼門のタンクなのだ。
● というわけで,9日にヨドバシ(.com)でポチってみた。青と緑を1本ずつ。これで送料無料は申しわけないですな。
ヨドバシの速やかな対応により,今日,届いた。「書く」だけに特化したような商品だ。リフィルを本体にしてしまえ,という発想。本体化したリフィルにキャップを付けただけ。ノック式の機構も含めて,ムダをとことん省いた。ある意味,洗練されているとも言える。
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下が無印のゲルボールペン |
● 形状からすると,無印良品が好みそうな気がするんだけど,無印の担当者もこれは思いつけなかったか。 無印の一見すると素朴に見える形状も緻密にデザインされているんだよ,そのデザインがタンクにはあるのかね,と言われるか。が,無印のゲルインクボールペンと並べてみても,テイストに違いは感じないんだよね。
● 𝕏 のツイートを見ると,たぶん高校生だと思うんだけど,絶対使いきれない,と書いてる人がいた。ゲルなんだからインク量が通常品の5倍といっても,使いきれないほどではないと思うんだがな。メインで使うのはシャープペンだからだろうか。
ゲルはインクの減りが早いのがいいところでもあり,困るところでもある。いいところというのは,減りが早いから途中で飽きたり失くしてしまう前に使い切れること。使い切ったという達成感を味わえる。
● と思っていたのだけど,なるほどこれは使い切れないかもしれない。使い切れればエコですよ。他のゲルボールペンでリフィルを5本使ってから本体を棄てるより,ずっとプラごみは減る。しかも,リフィルを5本も替える人って少ないでしょ。
が,タンクのインクを使い切る人も同じように少ないかもね。
● 165円の安価なボールペンなので,“所有する喜び” などというものとは最初から無縁。軸もキャップも安い樹脂で構成されているから,チープ感も漂わせている。コストパフォーマンスを強調する製品になっている。
大人はあまり手を出さないかもしれない。特に,女性はこうした実質本位は敬遠するのかも。
● ユーザーとしては生徒・学生を想定しているのだろう。ヘビーに使う人に向けたペンだ。実質本位は勉強することを仕事にしているはずの生徒・学生との相性がいい。
ではあるのだけれども,彼ら彼女らもこのペンをどこまで支持するかはわからない。SARASA やユニボールワンからタンクに移行するだろうかなぁ。
● 要するに,あまり売れないかもしれないなと思った。丸善や Loft で扱っていないのはそういうことかもしれない。
今のところ,同じサンスター製品でもメタシルほどのインパクトはない。このまま消えてしまう可能性が高いと見る。
それゆえ,これがいいと思う人は,今のうちに買いためておいた方がいいのではないか。
● とりあえず,実際に使ってみたのだが,青は問題なく使える。インクの出具合は渋めなので,SARASA と比べると同じ 0.5㎜ でも線はやや細いと感じたのだが,書き慣れると普通に 0.5㎜。書き味も普通。
緑は数文字書くと,線がカスれる。数秒待たなくてはいけない。ここまでインクの出が渋いとさすがに使えないね。ちょっと様子を見ようとは思うけど。
ぼくはB罫のノートに文字を書いていくだけの使い方だ。これだとゲルなら 0.5㎜,油性なら 0.7㎜ がちょうどいい。ならばタンクで問題なしとなるはずなのだが,他を押しのけてまでこれを使いたい,とは思わせない。
● サンスターの辛いところは Made in China になってしまうことだ。中国製だと品質に問題があるのかと言えば,そんなことはないと思うのだが,Made in China はマイナスイメージ。これからますますそうなる。
実際はさ,シャネルもヴィトンも実質的には Made in China なんだけどさ。