2025年6月24日火曜日

2025.06.24 青森に無料の書斎を作る

● 「大人の休日倶楽部パス」で昨日から青森に来ている。このパスは連続5日間有効。周遊型にした方がお得度が高くなるのだが,青森往復だけでも充分に元は取れる。
 ならば,5日間とも青森で過ごすのがいい。食べものが旨い。ホタテをはじめ,魚介類は文句なし。酒も旨い。田酒の存在感が圧倒的だが,八戸の八仙,弘前の豊盃と,横綱級が揃っている。酒は新潟と山形だと思っていたが,そうじゃない。青森だ。

● それはともあれ。旅行先でも,家でやってることと同じことを場所を変えてやるだけのこと。A6 Campus を開いて,鉛筆でどうでもいいことを書く。
 ただし,それをホテルの客室でやったのでは,そもそも旅行先とも言えない。自宅の延長に過ぎない。

● ので,ホテルを出て,オープンスペースで適度にノイズのあるところで,それをやりたい。
 青森はそういう場所がけっこうある。しかも,空いていて長居しやすいのがありがたい。

● 筆頭にあげたいのが,魚市場が入っている,たぶん元はデパートだったと思われるビルの地階にある “お休み処” だ。魚市場も地階にあるので,魚市場に買物や食事に来た人たちの “お休み処” というわけね。
 テーブルがゆったりと配置されている。テーブル間距離がたっぷりある。

● 時間帯によっては高校生が2人か3人で,勉強したりお喋りしていることもあるが,だいたいは年寄りの憩いの場になっている。上階に市立図書館があるせいか,本を読んでる人もいる。
 ひとりで来ている人が多い。ひとりでテーブルを占拠することになるが,それでもテーブルが空いてないことはほぼない。昼休みだけは,おにぎりや弁当を食べる人たちで塞がることがある。

● たぶん有線放送だと思うのだが,昭和50年代の歌謡曲がうるさくない程度の音量で流れている。沢田研二「TOKIO」とか,寺尾聰「ルビーの指環」とか,中原理恵「東京ララバイ」とか。
 これからも利用者の年代がわかろうというものだ。

● それやこれやが心地よくて,ここが青森の第一のお気に入りの場所になっている。大げさでなく,1日いられる。長居しても咎められることはない(と思う)。長居はダメよというプレッシャーを感じさせない,ゆったり感がある。
 ここでノートを広げて少し何かを書いたり,スマホをいじったり,とりとめのない妄想にふけるのは,本当に楽しい時間だ。
 魚市場の中なのだから,自販機もトイレもある。長居できる条件が揃っているのだ。実際に1日いたことはないけれど。

● 青森の現地性というか庶民性というか,素の青森がある。観光客よりジモティーが圧倒的に多い。
 その現地性の中でノートを広げて鉛筆をつまんで,どうでもいいことをチョロチョロと書いて時間を過ごすのは,まったくもって至福と言うしかない。

● 次は,観光物産館アスパムの2階の休憩スペース。窓に面してカウンターが設えられていて,椅子が置いてある。
 津軽海峡を眼前にするという絶好の眺望を恣にしながら “手書き” を愉しむことができる。ここも空いていて,だいたい座ることができる。

● 道路の所々にもこうした “お休み処” がある。天気がよければこういうのも書斎になる。
 ただし,さすがに長居はしづらい。この時期は,太陽があたると,とてもじゃないけど居られる場所ではなくなる。

● こうして見てくると,青森の良さは人口の少なさが作っているように思われる。空いているのは人が少いからに決まっている。
 今後の日本が辿ることになる道程の最先端を実際に歩んでいるのが青森だとすると,少子高齢化のその先はそんなに悪いものでもないんじゃないかと思えてもくる。

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