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2026年6月30日火曜日

2026.06.30 平山萬年堂,再訪

● 弘前に来た。青森から奥羽本線で片道720円。けっこう離れているんですよね。
 津軽の中心は青森ではなく弘前。たぶん,弘前市民は青森市を一格下に見ているんじゃないかと思うんですよ。人口や商業,交通,政治,行政機能の集積では青森市に大きく水をあけられていても,てやんでぇ,こちとら津軽様のご城下だぜ。青森市なんざ僻遠の漁村だったんだろうがよ。青森市民に言わせれば,殿様との距離の近さを優位性のモノサシにするしかないのかよ,と反論したいだろうけどね。
 が,貴族や華族というのは,煎じ詰めればそこだもんね。王様との血筋や距離が近いほど,ヒエラルキーの上位に位置することになる。

● 青森市も津軽には違いないんだろうけど,いくぶん南部が入るというかね。青森県イコール津軽藩ではないもんねぇ。
 八戸や三沢に住んでいる若者が弘前大学に通うのは無理。下宿するしかない。岩手大学なら余裕で通える。

● ともあれ,弘前。駅の構内に書斎として使えるところがある。ノートパソコンを開いてリモートワークする人もいるし,コーヒーを飲んだり休憩している人もいるし,“何もしない” をしている人もいる。
 無料で使えるこういうスペースがあると,ぼくなんかはホッとする。

● 平山萬年堂に行ってみることにする。昨年の11月28日に初めて行ったのだが,裏を返しておこう。
 こういうところで「裏を返す」と言うのが適当なのかどうか,われながら疑問に思うけどね。

● STAEDTLER の芯研器が自宅内行方不明になっている。uni の芯研器を緊急避難的に使っているのだが,慣れているせいか STAEDTLER の方が使いやすい。補充しておくことにした。
 605円のはずだが,税込み472円の値札が貼ってあった。ずいぶん長く店で眠っていたのだろう。2円オマケしてくれた。

● たぶん,先代の主人だと思うのだが,色々と世話を焼いてくれる。つまり,話しかけてくれる。
 小さな店だが,STAEDTLER の芯研器を置いてあるくらいなのだから,他にも面白いのがあるだろう。ちょっと見せてもらっていいですかと断って,店内の商品を見始めたのだが,どうも放っておいてもらえない。
 そういう流儀なのだろう。これでは長居はしずらい。3分後には店を出ていた。

● STAEDTLER Noris の三角軸(JUMBO じゃないやつ)がバラ売りされていた。HBだった。ドイツのHBは日本のよりだいぶ薄いんですよね,そうなんですか ,という会話はした。
 普段は誰とも言葉を交わさない。夫婦の会話は普通にあると思うけれども,隣近所を含めて普段は誰とも話をしない。ので,こうした短い会話がぼくには貴重だ。
 他者との会話はした方がいいですよね。対話とかディベートとかいう大袈裟なことではなく,他愛のない内容もない会話をね。
 だったらもっと先代主人と話をすればいいじゃないか,って? そうはいかない。短い会話でいいのだ。

● 弘前の目抜き通りに建つショッピングセンター。元々は百貨店だったんじゃないかと思う。1階に無印良品が,5階にくまざわ書店と Can Do が入っている。
 カルチャーとアミューズメントのセンターになる目論見だったのだろうが,平日の午後3時は閑散としていた。

2025年11月28日金曜日

2025.11.28 弘前の平山萬年堂

● 弘前に平山萬年堂という,創業100年を超える老舗の文具店があることを,ネットで知った。伊東屋を始め,創業100年を超える文具店はけっこうあるようだけれども,大きくもせず,支店も出さず,現在も街の文具店として存続している極めて稀有な存在。
 いや,稀有ということはないのか。他にもあるようだ。

● そんな老舗に,Campus ノートと鉛筆と消しゴムしか使っていない,ぼくのようなチンピラが行っていいのかと躊躇いながら,でも行ってみた。
 なるほど,小さな文具店だった。100年の歴史を感じさせるたたずまいも同時に併せ持っている。

● ともかく中に入ってみた。萬年堂というくらいだから,万年筆が中心の敷居が高い店かと思っていたのだが,学用品も商っている。
 古い鉛筆もあるのかと思ったが,そういうものはなし。鉛筆は uni と STAEDTLER と Faber-Castell があった。

● 何も買わずに出るわけにはいかないと思ったのでいくつか購入した。鉛筆キャップ,カッター,パイロットのつけペン。
 が,いずれも当面は(あるいは半永久的に)不要なもの。

● 元々,万年筆とインクから出発し,他の文房具も扱うようになったが,ここに来て原点回帰を考えているといった旨の話を聞いた。
 という話を聞いては,その方面のものも買わないわけにはいかない。平山萬年堂オリジナルのインクを買った。弘前煉瓦レッド。50ml。
 せっかく弘前まで来たのだからという気持ちもある。観光土産品としての側面もあるわけで,財布の紐が緩みがちになるのは仕方がない。

● 御当地インクはすべてそうなのだろうが,このインクもセーラーが製造している。御当地と言いながら,製造は中央。
 インクを作るには工場もノウハウも必要だから,そうならざるを得ない。インクメーカーじゃなければ,インクは作れない。そういうことはわかるんだけれども,多少鼻白むとこりがなくもない。

● 来年からモレスキン・ミディアムを使って連用日記を始めることにする。そこでこのインクを使うことにしよう。ラミー・サファリに吸わせることになるだろう。
 この場合の唯一の気がかりは,モレスキンにこのインクを使うと裏抜けが起こらないかということ。何せモレスキンだから。今日買ったつけペンで試してみればいいことだな。

● 太宰治が『津軽』で「弘前は決して凡庸のまちではないと思った」と書いている。そう思った理由のひとつに平山萬年堂の存在もあったろうか。
 文脈からすると,関係はまったくなさそうなんだけども。


(追記 2025.12.02)

● 青森駅ビルのダイソーでお買い物。B5のクリアケースとコクヨの修正テープ。欲しかったのはクリアケースの方ね。
 修正テープは間に合っているのだけど,ま,いつかは使うでしょ,と。幅5㎜,長さ6m。文具店で売っているのと同じかどうか知らないけれども,ダイソーでも買えちゃうんですな。MADE IN THAILAND。

● クリアケースがなぜ欲しかったのかというと,先月28日に弘前の平山萬年堂でカレンダーをもらったんだけども,そのカレンダーの絵を切り抜いて保存しておきたくなったんですわ。
 右上がよれてしまっているのが残念ですが。