2023年4月30日日曜日

2023.04.30 昭和レトロの鉛筆の収集ごっこをしてみた 5

● 古鉛筆を買ってしまう病が再発した。何度目かの発病だ。
 まずは,三菱の9800。購入先はヤフオク。6本で680円(+送料210円)。ポチった瞬間に後悔。誰か高値更新してくれと念じたんだけども,虚しく落札してしまった。

● MASAKI YAMATO の印字がある。眞崎大和鉛筆が三菱鉛筆と社名を改めたのは1952年のことだ。
 が,三菱鉛筆となった後も MASAKI YAMATO を添えていたのかもしれず,この鉛筆がいつ頃製造されたのかは知る由もない。

● 小学生の頃に使っていた鉛筆って,粗悪品でしたよ。芯はポキポキ折れるし,ザラザラした書き味で気分がよくなかった。今の鉛筆の方がいいに決まっている。
 なのにどうして古い鉛筆に気が行くかねぇ。ノスタルジー以外に理由を見つけるのは難しい。ノスタルジーで動いているのだとすると,われながらあまり感心できることではないなぁ。

● これもヤフオクで1,297円(+送料210円)。水月鉛筆のHB,12本。3510番とある。
 これもね,誰か高値更新してくれと願ったものだけどね。縁あって,ぼくのもとにやって参りましたよ。

● 軸が割れ,芯が中折れしているものもある。相当昔のものなんでしょう。
 が,昔のものとか保存状況だけで,これを説明してはいけないような気がする。造りが甘かったということだ。
 鉛筆メーカーのすべてがそうだったわけではないだろうが,当時の国産品のクォリティーはこんなものだったのかも。

● 次はこちら。これもヤフオクだが,これだけは本気で取りに行った。
 が,他に入札者はなく,あっさり落札。1,000円(+送料870円)。

● 三菱の5001の2Bが6本。MASAKI YAMATO の印字がある。太字用とある。
 今で言うかきかた鉛筆的なものだろうか。2Bが太字,Bが中字,HBが細字ということなんだけどね。

● 大学鉛筆。9000番のHBが1ダース。JISマークがなく,戦後間もない頃のものかと思われるが,詳細は不知。
 この頃の大学進学率は数%だったろう。大学は大方の庶民には高嶺の花。だから,大学という文字自体に吸引力があったろう。
 価値とはつまり稀少価値のことだ。稀少価値以外の価値はない。したがって,その頃は大学生にも価値があった。今は偏差値40でも入学できるのだから,稀少価値もヘッタクレもない。

● ELITEⅡというのが商品名。メーカーはT.P.Cとある(太陽鉛筆かと思う)。HBが1ダース。
 同じ鉛筆を以前メルカリで買ったことがあって,そのときはオリエンタル産業㈱のカーボン鉛筆の箱に入っていたので,これがカーボン鉛筆なのかと思っていたのだけど。
 色は三菱の uni とうり二つ。

● 往年の三菱9800のFとトンボ8900のHBがそれぞれ1ダース。トンボのダース箱には寫眞修整用の文字が印字されている。三菱の箱には¥360の値札が貼られている。
 この頃の8900は国内で生産されていたのだろうが,品質はベトナムで生産されている現行品の方が上だろう。
 国産メーカーの凄いところは,Hi-uni や MONO100 ではなく,普及品の9800や8900の品質を高い水準で維持しているところにあると思っている。メーカーとすれば Hi-uni や MONO100 に集中したいだろうに。

● 三菱の5190と太陽の1005の,それぞれ4Hとが6本ずつ。
 現在では4Hの鉛筆は描画の下書きに使われることが多いのだと思う。4Hで文字を書いたり,勉強したりする人はいないのじゃないか。

● 昔は小学校でも硬い鉛筆を使う児童がけっこういたような気がする。粋がってそうしていたということもあったろう。子どもなりの大人っぽさの演出。
 ノートが汚れないからという理由もあったろう。さらには,芯がなかなか減らずにすむからという理由もあったかもしれない。

● 最後は伊東屋の鉛筆。削ってはいるがほぼ未使用。メルカリで購入。1,980円。
 58本ある。そんなに使うのかって? 使うわけがありませんがな。

● 頭のキャップを取ると消しゴムが出てくるのかと思いきや,何も出てこなかった。キャップをはめるために軸を削っている。何でこんな無意味なことをしたのかはわからない(→ 大変失礼いたしました。頭のキャップが消しゴムだったんでした。よく消える消しゴムです)。
 ちなみに,このタイプの鉛筆は廃番になっており,現行の伊東屋鉛筆はこうしたデコレーションは施していない(→ これまた失礼しました。このタイプの鉛筆は現在も販売されてます。軸には Helvetica と印刷されてます)。
 まぁ,しかし,BLACK WING のポイントガードを装着すると,なかなかのたたずまいを見せてくれる。

● というわけで,今回の悪ふざけはこれで終わり。今度こそ本当に悪ふざけはこれで止めにしたい。


(追記)

● まことにどうでもいいことなれど,シルバーは伊東屋の黒い鉛筆に合わせるとして,ゴールドが合うのはどれだろう。
トンボの8900かなぁ。実った稲穂のイメージになる。

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